日本酒について語る。

日本酒に、冷酒なんてジャンルはねえ!

投稿日:2013年6月11日 更新日:

日本酒の冷や

さて、6月になり、だんだん暑くなってきましたね~。

いつも、酒の感想ばかり書いてるんですが、たまには、酒の情報も書いたほうが良いな、と思います。

タイトルにも書きましたが、今日は

冷酒なんてジャンルは無え!

って事について書こうと思います。ああ、そんな事知ってるよ、という方は読み飛ばして下さい。(笑)

冷酒という種類は無い?

日本酒に詳しい方は、「あたり前だろ」って事なんですが、一般的には、これ、完全に誤解されてます。

夏になると、必ず聞かれます。「冷酒ってありますか?」かなりの頻度で聞かれます。答えとしては

日本酒を冷やせば全部、冷酒です。

 

冷酒はただの商品名

これは大手の酒蔵の販売戦略の弊害なんですが、夏に酒を売るために、商品名として「冷酒」という言葉を付けるんですね

菊正宗の「香り冷酒パック」とか

菊正宗香り冷酒パック

月桂冠の「ひんやり冷酒」とか

月桂冠ひんやり冷酒

ま、冷たくして美味しいように開発された酒なんで、悪い事ではない。

ただ、冷酒と言うのは、ただの商品名で、冷酒というジャンル、種類は無いんです。

日本酒を冷やせば、なんでも冷酒!

ポタージュ・スープを冷やせば、ヴィシソ・ワーズみたいなもんです。ん?微妙に違うか(笑)

生酒は冷酒?

播州一献・超辛口・生酒

生酒=冷酒、と思いこみがちです。

生酒は、火入れによる殺菌をしてない為、冷蔵保存するしかない、というだけの話なんです。

また、生酒は燗にしても旨くないので、必然的に冷酒になります。

 

でも、火入れした普通の酒も、冷やせば冷酒です。

そして、燗より冷やのほうが美味しい火入れ酒も、実に多いです!

とりあえず、こう覚えると間違いになります。

生酒=冷や向き

火入れ酒(通常の酒)=燗向き

ただしくは、こう!

生酒=冷や、常温

火入れ=冷や、常温、ぬる燗、熱燗

 

生貯蔵酒について

お、ここでもう一つ。月桂冠の「ひんやり冷酒」には「生貯蔵酒」と書かれてあります。

ややこしいのが

生貯蔵酒は生酒じゃない!

って事。

 

もうこのへんで「はぁ?」って思った方、いると思います。

お気持ち、すげーわかります。

僕も最初、そう思いました(笑)

 

ちょっと整理します。

できたばかりの日本酒は生の状態です。そこから貯蔵に入る時に、やり方が分かれます。

  • 普通の日本酒=日本酒(生)→→火入れ→→貯蔵→→火入れ→→出荷。(2回火入れ)
  • 生貯蔵酒=日本酒(生)→→冷温貯蔵→→火入れ→→出荷。(1回火入れ)
  • 生酒=日本酒(生)→→冷温貯蔵→→出荷。(0回火入れ)

と、なります。

え?じゃあ純米酒は?と、思った方、それは、造りの分類で別の話です。

なので・・・

  • 純米酒(2回火入れ)
  • 純米・生貯蔵酒
  • 純米・生酒

とか、

  • 純米吟醸酒(2回火入れ)
  • 純米吟醸・生貯蔵酒
  • 純米吟醸・生酒

というふうに分かれます。・・・ややこしいっすよね。(苦笑)

 

まあ、あの、解らなくても

冷酒は冷蔵庫に入れなきゃ腐る。

生貯蔵は生酒では無い。

冷やせば、なんでも冷酒だ。

このへんさえ覚えていただければ、いいと思います。

つっても、夏場は暑いので、どんな酒でも、冷蔵庫で保存されたほうが良いです。

 

んで、酒屋でのオーダーの仕方は

「冷酒にして、美味しい酒ありますか?」

とか、

「冷やで美味しい酒を教えて下さい」

とか言えば、生酒だけでなく、火入れした酒から、生貯蔵まで、冷やして美味しい日本酒を教えてくれると思います。

火入れした通常の日本酒の中でも冷たいほうが旨い酒、温めた(燗した)ほうが旨い酒と、ほんと、銘柄によって分かれるんですよ!

 

冷や、という言葉について

お!それから、これは、ただの知識としてですが、厳密に言うと日本酒で、「冷や」と言うと常温になります。

でもねえ、これ、冷蔵庫なんて電化製品が無かった昔の呼び方。

江戸時代、素浪人が居酒屋に入り、おもむろに座り、「おい娘!酒だ!冷やで持って来い」なんて言ってた時代のお話です。

喫茶店で、「お冷や下さ~い」つって、常温の水が出てきたらビビりますよね(笑)

 

現代で言う「冷や」

「冷や」って言葉自体が冷たい物を指すんだから、現代では日本酒でも「冷や」は冷たい状態を指していいと思います。

 

冷蔵保存していた日本酒を常温で飲むなら、じーっと待たないといけない。

もしも居酒屋で「日本酒で、冷やって言ったら常温だろ、ゴルァ!」と言うなら、酒が出るまで、30分ぐらい待たないといけない。(笑)

市民権を得る事の無い言葉を、頑張って使っても、意味がないので、冷や=冷酒で良いと思います。

 

いや!言葉はきちんと使えぇぇぇい!という方がいたら、聞きたい。

ファースト・フードと言わず、ファスト・フードと毎回言うのか?

シュミレーションではなく、シミュレーションと言うのか?

ピザじゃないです、ピッツァです!

あ、最後は普通にピザでいいか。(爆)

 

まあ、時代をさかのぼれば、「さよなら」だって「左様なれば失礼します」の略らしいです。

言葉の意味って時代と供に変わっていくのはしょうがない。

じゃあ、もう、冷酒って生酒でいいんじゃね?とは、ならず。

だって、火入れの酒で、冷やの方が旨い酒、多いんだもの。そうだもの。

長くなりましたが、そんなワケで、日本酒に冷酒というジャンルは無いって事を、お伝えしました。

 

-日本酒について語る。

Copyright© うまい酒ブログ , 2018 All Rights Reserved.