ドイツビールで「ヘーフェヴァイツェン」または「ヘーフェヴァイスビア」と書かれた物が多いのですが、これの説明がネット上だと偏ってるかもしれへん。と思って解説してみます。
目次
ヘーフェヴァイツェンとは?
よく言われるヘーフェヴァイツェンの特徴
ネット上ではヘーフェヴァイツェンについて、以下のように書かれている事が多いです。
- フルーティーな香り
- バナナのような香り
- 泡がクリーミー
- すっきり味
- 女性にもおすすめ
などなど、書かれてます。
これ、きれいさっぱり忘れてください。(爆)
ヘーフェヴァイツェンの味ってこうなんだ!と思い込むと、損しちゃうんじゃないかと思います。詳しくは後半に書きます。
覚えるべきヘーフェヴァイツェンの特徴
味についての特徴はほっといて、以下の特徴は覚えておいて損はない!と思います。
- 日本でいうと「白ビール」または「小麦ビール」。
- 原料に小麦を多く使ってる(普通は大麦)
- ドイツでの言い方である(他の国は呼び名が違う)
- 上面発酵で作ってる(普通は下面発酵)
- 酵母が入ってる(沈殿物に見えます)
こんなところでしょうか。
僕らが飲む日本の大手(キリンやアサヒ)のビール全ては種類で言うと「ラガービール」です。
キリンのラガービールという意味ではなく、下面発酵で大麦麦芽のビールを「ラガー」と言います。
そして普通のビールは濾過するのに、ヘーフェヴァイツェンは濾過しません。
ドイツ語で「ヘーフェ」というのが「酵母」を意味して「ヴァイツェン」が小麦麦芽を50%以上使ってるビールを指します。
味の特徴は覚えなくていいワケとは?
先ほどヘーフェヴァイツェンの味の特徴は覚えなくていいですよー、と言いました。
その理由は、銘柄によって味や特徴が違うからです。
もうね、じぇんじぇん違う!
フルーティーな味もあれば、もっとどっしり重厚な味もあります。
へんにイメージ付けると損しません?
あの、僕の地元は岡山県なんですが、岡山って「晴れの国」ってキャッチコピーがあります。
そのためでしょうか?雨の日に来た観光客は、落ち込んでます。(笑)
「やあねえ、岡山なのに雨降っちゃって」と言ってた御婦人を見たこともあります。
確かに、年間で晴れの日が約270日なんで、多そうに見えますが全国平均は約240日。
1年で30日しか違わないじゃんっ!一ヶ月で2日か3日の差。
先にイメージを持つと、ロクな事はない。矢沢の永ちゃんは「武道館、雨ふらないんでヨロシク!」と言いましたが、岡山は雨降るんでヨロシクです。
そもそも酒のジャンルは味と関係ないかも
ビールだけでなく、日本酒やワインでも、あまり製法のジャンルと味が関係ないかも。
日本酒で「吟醸」と付くとフルーティーか?と言われれば、そうでない銘柄も多いです。
また、白ワインはフルーティーか?と言われれば、ボルドーの白ワインなんて「フルーツ」っていうより「猫のおしっこ」みたいなの多いです。(爆)
「ヘーフェヴァイツェン」も香りや味わいはバラバラだと思ったほうが、楽しめるんじゃないでしょうか!
しいて言うと味の特徴は?
ヘーフェヴァイツェンの味わいは銘柄によってバラバラなんですが、しいて言えば風味が濃厚かなと。
その風味が柑橘系のスッキリした感じなのか?逆に重厚な感じなのかは、千差万別。
苦手な人は苦手かも
酵母が入ってるので、独特っちゃ独特の風味があります。
どんな香り?と一言では言えないのですが、米ぬかっぽい香りの物は多いです。これ、僕が苦手なパターン。
または、「生っぽい」と言いましょうか、悪くいうと「生臭い」という感じの風味に感じる人もいるかも。
こういう好みは最初からバッチリ合う人、だんだん慣れる人、最後までダメな人と色々なんで「皆が言う美味しさがわかんなーい」と思っても、ぜんぜんアリです。
僕の友達でビールが大好き!ってヤツがいるんですが、黒ビールだけまったく飲めません。
なんで?って聞いたら「マッキーの匂いがする」って言うんです。
まあ・・・そう言われたらそうかも。
ヴァイツェンとヴァイスビールの違いは解りません
ドイツビールを飲んでると「ヘーフェヴァイツェン」というのと「ヘーフェヴァイツビール」と2つの表記があるのに気づくと思います。
- Hefe Weizen
- Hefe Weissbier
なんか違いあるのかなー?と疑問なんですが、わかりません!(苦笑)
ウィキペディアなんかでは、地方によって呼び名が違うと説明されてるんですが、同じ地区で違うパターンあります。
- ヴァイエンステファン・ヘーフェ・ヴァイスビール
- ホフブロイ・ヘーフェヴァイツェン
この2つ、同じバイエルン州ミュンヘンの会社なのに、違うじゃん!もう解らん!お手上げ!
このへんは、いつの日か、ドイツ在住の人が通りがかって指摘してくれるのを待ちましょう!
カモン!ジャーマン!
日本語表記はてんでバラバラ
一応、このブログを書くときには一番多いパターンの「ヘーフェヴァイツェン」で書きましたが、輸入してる業者によってカタカナの書き方がまちまちです。
- ヘフェヴァイツェン
- ヘフヴァイツェン
- ヘーフェバイツェン
なんかもう、色々(苦笑)
ヴァイツビールのほうも「ヴァイツビア」、「ヴァイス」と書かれることもあります。
ホントややこしいですが、全部同じです。
しかし・・・この記事だけで”ヴァ”とか”ヴィ”を書きすぎて、見てるだけで唇が腫れそうですな。
ヘーフェヴァイツェンの飲み方
日本の大手ビールにはないタイプですので、以下の3つに気をつけて飲んでみてください。
- 冷やしすぎ注意
- 泡立ちすぎ注意
- 酵母残し注意
日本の大手ビールと真逆ですね。
普通のビールなら、キンキンに冷やして、泡も立たせて飲むほうが旨いと思います。
これはまったく逆。
いっそのこと、冷蔵庫から出したら一旦停止。
栓を抜かずに逆さにして、しばらく放置するといいですよ。
ヨーロッパのビール瓶は330mlぐらいの小瓶が多いので、図のようにビアグラスにぶっさして置いておく!というのも力技です。
置いてたら、ほどよく温度も上がりますしね。僕の個人的おすすめは10度ぐらいが飲み頃。
ただ、これも銘柄によって味がマチマチなので、ベスト温度も変わると思います。
ワインクーラーを持ってる人は、冷蔵庫で冷やさずにワインクーラー使うほうが便利かも。
ヘーフェヴァイツェンの保存方法と賞味期限
酵母が入ってる飲み物なので、イメージとして生物?みたいに思うかもしれませんが、保存は常温で良いと思います。
冷蔵庫で長期間において放置すると、酵母が底にカッチカチに固まっちゃって!
気のせいか風味も少し下がってる気がします。
ベストは冷暗所、またはワインセラー。
キッチンの床下収納も良いと思います。
リビングや寝室はエアコンを付けたり消したりと、温度変化が激しいのでNGです。
真夏や真冬に冷暗所も無くて、部屋に置くぐらいなら、冷蔵庫のほうが温度が一定なのでOK!
また、横にしないで立てて保存してください。横にして長期保存すると、フタの金気がビールに付いちゃいます。
賞味期限が書いてない場合、製造から1年ぐらい変わらないはずです。
1年したら腐るのか?といえば腐りゃしないんですが、劣化するか?逆に熟成するか?これは銘柄によって変わるので、なんとも言えましぇん!
ひとりヘーフェヴァイツェン祭りをすべし!
僕は日本酒とワインはそこそこ詳しいのですが、正直、クラフトビールはそうでもないです。
そんな僕でも、ちょっと飲めば「おやおや・・・これはネット情報と違うぞ」みたいな面白さがあったので、今回書いてみました。
あれなんすよねー、ネット社会になって情報に困らないと思いきや、意外と書かれてる事って一緒だったりしません?
いまだに、飲んでみないと解らない事が多いので、酒の世界は面白い。
アントニオ猪木も言ってたじゃないっすか「迷わず飲めよ!飲めば解るさ!」って。(言ってねーか)
色々と書きましたが、ヘーフェヴァイツェンは個性豊かなので色々と飲み比べするのをおすすめします。
クラフト・ビールって各国で呼び名も違うし、種類も豊富なんで、ばくぜんと飲んでるとワケわかんなくなりませんか?(僕だけ?)
なので、ここはいっちょ「ヘーフェヴァイツェン」と「ヘーフェヴァスビア」の表記にこだわって数種飲むと、ドイツビールの面白さがわかると思います。
思えば!ビールに限らず、何かにこだわって集めると、思いがけない当たりに出会いますやん!
昔、ダスティン・ホフマンにこだわってDVDを集めたんですが、思わぬ秀作がザックザク!
ジャズなんかも、同じ曲で違う演奏者をコレクトしたり。
こだわって上手く行かなかったのは、女性関係ぐらいか。
そこはほれ、こだわる以前にモテナイという巨大な壁が・・・
・・・はー、飲も飲も。(笑)
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