新潟は日本で一番、酒蔵が多いというのは誰でも知っていると思います。
ところが、なんで?って理由を考えると難しい。
今日は、その真相を究明したいと思います!
最終的な結論は、多分、僕が初めてなんじゃないか?と思います。
目次
新潟はこんなに酒蔵が多い!

久保田の朝日酒造 https://www.asahi-shuzo.co.jp/
そんなに多いの?という方のために、アバウトな蔵の数を紹介。
- 新潟県:90蔵
- 兵庫:70蔵
- 東京都:13蔵
- 沖縄:1蔵
だいたいの数です。
普通の県は30蔵ぐらいです。やはり新潟、ダントツです。
日本酒の生産量で言うと、新潟は3位になります。
- 1位:兵庫県
- 2位:京都府
- 3位:新潟県
これは、兵庫県には白鶴や大関があります。
京都府には月桂冠と、巨大メーカーがあるためだと思います。
とりあえず、日本酒が一番さかんな県は新潟!
そう言っていいのでは、ないでしょうか。
なぜ、新潟には酒蔵が多いのか?
なんでこんなに、新潟は蔵の数が多いのか?という理由は、諸説いろいろありました!
詳しくは、ウィキペディアででも調べてもらうほうが確かなのですが(笑)
今までの諸説1:米どころだから
おそらく、ほとんどの人がこう思ってないでしょうか。
「米が一番取れるんだから、酒も一番なんじゃね?」
ええ、僕もそう思ってました。
ところがこれ、調べると違うっぽい。
「米どころ」というイメージの新潟ですが、それは近年の話らしいです。
近所にいる農家のおじいさんは、こう言ってました。
「昔は、北海道や東北の米なんて、聞いた事がなかったがなぁ」
との事です。
大昔は、中国地方こそ「米どころ」だったものが、温暖化によって、米作りに適した気候がだんだん北に上がっていき、今では、東北地方が米どころに。
あと何十年かすれば、今度は北海道が米どころになるぞい!って話らしいよ。
じいさんの話だから、信憑性は限りなく無いけど(爆)ちょっと面白い説ですよね。
これは過去の記事でくわしく書いてます。
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日本酒と温暖化、というクソ真面目な話。
先日、日本酒の感想で「西日本の酒が調子悪い」って書いて、「米が原因じゃないか?」とも書きました。 そ ...
それから「米どころ」と言われる理由は、一反あたりの収穫量で言われるそうです。
わかります?これ僕も実感わかないのですが・・・例えば、
岡山県1平方メートル辺りの収穫量と、新潟県1平方メール辺りの収穫量
これは雲泥の差があるそうです。
何倍だったか・・・1.8倍だったような。
すいません、不確かです。
とりあえず、米どころってのは、昔から新潟だったわけではない!
という事は、米の生産量と蔵の数は関係ない!ってことです。
諸説2:新潟で造る酒がうまいから。
新潟の酒がうまいから、蔵も多い!
または、新潟で造ると、うまい酒ができるから!
こういうふうに考える人も、多いと思います。
これはもう、こういうのと同じだと思います。
- 東京には美人が多い!
- 大阪のたこ焼きはウマい!
こんな感じで。
数が多けりゃ、当たりも多い。
新潟だろうが九州だろうが、旨い酒も不味い酒もそれぞれあります。
なので、これが蔵の数には・・・やっぱり関係ないと思います。
諸説3:新潟は酒造りに適している?
新潟は酒造りに適している、これもよく聞く話です。
でも、気候の話なら、ほかの東北地方もあるでしょうし。
適しているかどうか?って話なら、京都の水は軟水で酒造りにグー!とか。
兵庫県は酒米の生産量が一位とか。
新潟以外でも、メリットを持ってる県はたくさん。
新潟だけの飛び抜けた理由が、見当たらない。
杜氏さんが多かった?
杜氏さんっていう職業があります。
酒造りの総監督みたいな人。
かつての日本には、いくつか集団がありました。
その中の大きな一つが新潟の越後杜氏という集団です。
杜氏さんが多かったから、新潟の蔵が多いのか!
と、思って調べたら、一番多かったのは岩手の南部杜氏でした。
うーむ。
複合の話なんだろうか。
酒を作る人がいるし、気候は酒造りに適しているし、そんな条件が合わさって今の新潟があるのか?
なんともスッキリしないですよね。
もう少し、調べましょう。
諸説4:江戸に近い
新潟が江戸に近かったから、酒造りが栄えた!
そんな話を見つけました!
うーむ。
ありっちゃ、あり?
でも、当時の交通手段を考えると、どうなんだろう?
江戸の中心から少し離れれば、すごい田舎だと思います。
江戸で消費するなら、そのあたりで造ったほうが早そうですよね。
越後長岡藩は関係あるのか?

https://ja.wikipedia.org/wiki/松平忠輝
ピキーン!とひらめきました!
新潟の歴史はどうなんだろう?
酒ってのは「お上の意向」をもろに受けます。
例えば、僕の地元、岡山県は日本酒が盛んではない地域です。
これは岡山藩主「池田光政」による「倹約令」の影響という説があります。
「飯は一汁一菜や!酒?そんなもん盆暮れ正月だけ飲めやー!」
こんなケチんぼが殿様にいた日にゃ、酒蔵は栄えません。(あくまで一つの仮説ですが)
日本だけではありません。
カナディアン・ウイスキーが有名なのは、アメリカの禁酒法時代のせい。
アメリカのみんなは、カナダまでウイスキー買いに行ったんですね。
こんな感じで、お上の意向ってやつは、後の酒に影響があるんですが・・・
うーん。
これといって、関連っぽい話は無い。
- 松平忠輝
- 酒井家次
- 稲葉正往
などなど、藩主を探っていっても、これといって注目すべき話はない。
違うのかなぁ・・・お上の意向は関係ないのかぁ。
お上・・・お上・・・お神?
神社と新潟県
酒とつながりが深いと言えば・・・
そう!宗教です!
ならば、新潟の神社について調べてみましょう!
お寺は酒につながりそうにないので、神社を調べます。
・・・ビンゴ!
日本の神社って、7万9000ぐらいあります。
その内、新潟県にある神社・・・4800軒!
神社の数、日本一!
(追記:神社は「軒」で数えるんじゃなくて「宇(う)」または「社(しゃ)」なんだってさ。)
神社があると、そう!お神酒(おみき)が必要なはず。
また、神社があれば「祭り」がありますよね。
この環境は、日本酒が栄える理由として、考えてもいいんじゃないですかねー!
ちなみに神社の数が次に多いのは・・・
兵庫!3800!
オー・マイ・ガッ!
俺の説、信憑性たかいんじゃね?
いや、いかん、日本語で言わねば。
祓え給い、清め給え!
学者でもない俺が断言するのは、ダメなんでしょうけど、
「なぜ、新潟は酒蔵が日本一多いのか?」
という問いは
「神社が日本一多いから!」
という答えが、一番しっくり来ません?
いやー、調べてみるもんですねぇ。
面白い!
でも、
俺の三連休がつぶれた!
(笑)
自分へのご褒美として、今日は新潟の酒を飲もう。